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2024年3月15日

杉並建築展2024、トークイベント回顧録

2月25日(日)13:00から、建築家の藤村龍至さんをモデレーターに迎え、出展建築家によるトークイベントが開催されました。今回は、2部制の中をさらに2パートに分け、4つのグループによるトークとなりました。

--トークセッション タイムライン--
〈1部前半〉
山岸大助(oXAD)、横井創馬(横井創馬建築設計事務所・セカイ)、
小沼慶典(小沼計画)、飯村慎(飯村慎建築設計)
〈1部後半〉
柿木佑介(PERSIMMON HILLS architects)、桔川卓也(NASCA)、
後藤周平(後藤周平建築設計事務所)、栃内秋彦(TAKIBI)
〈2部前半〉
渡邊詞男(メタボルテックスアーキテクツ)、香月真大(SIA)、山梨綾奈&渡邉圭(flat class architects)、久保秀朗(久保都島建築設計事務所)
〈2部後半〉
永山祐子(永山祐子建築設計)、中村竜治(中村竜治建築設計事務所)、
古澤大輔(日本大学理工学部建築学科古澤大輔研究室)、バンバタカユキ
(takayuki.bamba+associates)


トークイベント会場

1部では、展示作品を中心とした話から、森川嘉一郎のオタクカルチャー、白色/茶色の部屋、坂本一成/篠原一男などの話につながりました。モデレーターの藤村さんが、個々のプロジェクトに言及しつつ、普遍的なテーマを見つけて理論立てていて、さすが藤村さん、建築思想などの知識の引き出しが多いです。

メタボルテックスアーキテクツは、2部前半の登壇。展覧会出展のために模型を作成してくれた、日本大学生産学部の学生も最前列に陣取り、トークが始まりました。 今回、メタボルテックスアーキテクツは、地球環境の危機をテーマに、動植物を参照した「これからの住宅」を、模型とパネルで展示しました。グローバルな問題提起の作品で、他の登壇者とはややテーマが乖離している印象でしたが、藤村さんが、環境先進国である現代ヨーロッパの事例を引き合いに出し、ヨーロッパの大学生の設計提案では、基礎を小さくすることがトレンドとなっているなどの話をしてくれて、最先端のパッシブ・デザインの議論が深まりました。そして、メタボルテックスアーキテクツは、これからの建築理念として、環境問題をメインテーマの一つとして、できるだけ接地面積を小さくし、地面はできるだけ緑に戻すことを実践したいという話をしました。ヨーロッパと同じ動向を目指したこの理念が、今後、世界中に広がることを期待しています。

他の登壇者のflat class architectsが、新宿の商業ビルのファサードをテーマにした提案、久保都島建築設計事務所が、ゴルフ場のクラブハウスの改修で、非日常性の球体をファサードに加えた提案の話しをした後、主催者の内の1人である香月真大(SIA)が、展覧会のテーマである「あらわれる風景」について言及。「東京に風景なんてないんじゃないか」と問題提起し、そこから、ファサードの話に議論が進みました。 最後に、各建築家のもつ未来像について議論し、盛況のまま終わりました。このような議論が、今後も活発に行われることを期待しています。

今年は、学生に人気の建築家が出展しているなど、トークイベントの来場者数は、過去最高を記録し椅子席は満席。その周りや、後ろの立見も隙間がないくらいの人の入りでした。このよい流れを次回の建築展につなげ、来年は、さらに盛り上がるよう企画しなければと、テンションが上がりました。

最後に、杉並建築展を観覧してくださった皆さま、ありがとうございました。
来年も杉並建築展をお楽しみに。


2024年2月29日

杉並建築展2024「あらわれる風景」


メタボルテックスアーキテクツがデザインした展覧会ポスター

2月23日(金)から、杉並建築展2024が始まりました。今回のテーマは『あらわれる風景』です。過去最多の21組の建築家が作品を出展しています。


杉並建築展2024


メタボルテックスアーキテクツの出展作品

メタボルテックスアーキテクツは、この展覧会において、「これからの家」と題し、環境に配慮した持続可能な家を提案しています。 この家を通して、これから先に見えてくるであろう未来の風景とは何かを問います。

今、世界中で地球温暖化による、目に見える大きな環境変化が起きています。急激な気候変動により、生き物が住む陸地が水没したり、干ばつにより草木が消滅したり、猛烈な暑さや寒さが生態系へ悪影響を及ぼしています。私たちが、長い間享受してきた快適な生活にも、異常気象や災害といった形で、大きな影響が出始めています。

今の状態が続くと、私たちが築いてきたコミュニティの維持が困難となり、私たちの住む場所がなくなる=将来人間が地球に住めなくなる可能性も、大いにありうるのです。環境に大きな負荷をもたらす建築に携わる私たち建築家は、すぐに、地球温暖化に向けた対策を講じることが必要です。

具体的には、現在ある建築ストックを、できるだけ活用することです。
新築に立て替えるよりも、既存の建物をリノベーションした方が、環境負荷は軽減します。新築を計画する際は、計画段階で環境負荷の少ないパッシブデザインを積極的に取り入れ、二酸化炭素排出量の少ないマテリアルを採用すること。また、自然や動植物の合理的な仕組みを建築に付加し、地球環境にあった建築を作っていくことです。光や風、水や緑など、自然の恩恵を受けてきた、私たちの快適な住環境を持続させるためにも、アイデアをもって足元から、地球環境を回復させていくことを目指します。

杉並建築展2024は3月3日(日)16:00まで開催中です。
ぜひご観覧ください。

詳しくはこちら→ 杉並建築展2024

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