space
Home
space
超渦状思考
image
最 新 思 考 へ
image
~以前の思考~
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2015年
2013年
2012年
2011年
 
 
 
 
 

2011年9月30日

インドネシアン・アーキテクツ・ウィーク@東京2011
at 3331アーツ千代田

ロサンゼルスのサイアークに留学していた頃からの友人がこのインドネシアン・アーキテクツ・ウィーク@東京2011の展覧会に出展したので、その展覧会を見に外神田にある3331アーツ千代田へ行ってきました。

image

3331アーツ千代田は元中学校をコンバージョンしたギャラリー、カフェを併設したレンタルスペースで、展覧会はここのギャラリーで開催されていました。

image

これが友人の作品です↓。

image

インドネシアの建築家も欧米での留学経験者が多く、インドネシアの建築もモダンで日本や欧米の建築との差異はほとんど感じられませんでした。ただ気候の影響からか、窓にルーバーを配したデザインの作品が多かったです。

その後、コンバージョンされた建物の中を見て回りました。
外観はほとんど改修されてなく、学校の雰囲気を残していました。エントランスの前には小さな公園があり、公園が建物の前庭となっていました。建物と公園を繋ぐ大きな木製階段に人が座っていましたが、屋外観客席のようで心地良さそうでした。

ギャラリーのある1Fエントランス横のカフェは、大きな扉が開放され風が通り、ゆっくりとした時間が流れていました。

B1、2~3階はレンタルスペースになっていて、学校の面影を残した廊下沿いに教室を改修したギャラリーやオフィスがありました。

周囲に溶け込み、気軽に立ち寄ることのできる開かれた居心地の良い空間で、また訪れてみたいアートギャラリーでした。

image

3331アーツ千代田
HP:https://www.3331.jp/


2011年9月28日

UIA2011東京大会第24回世界建築家会議

9月28日に東京フォーラムで行われていたUIA2011東京大会の建築デザイン発表会において作品のプレゼンテーションをしてきました。

UIAとは世界建築家連合の略語で、このUIA大会(世界建築会議)は建築のオリンピックと言われており、1948年のスイス大会から3年ごとに世界の各都市で大会が開かれ、今回初めて日本で開催されました。大会では建築テーマにそって講演やセミナー、プレゼンテーション、ワークショップ、展覧会など様々なイベントが行われました。

この大会で建築デザイン作品と建築学術論文の二つを出展することになっていて、28日は朝からガラス棟G610でデザイン発表用のポスター、B棟5Fロビーで論文用ポスターの設営を行い、午後の建築デザイン発表まで大会を見学しました。

東京フォーラムの地下2階の展示ホールで、ecobuild2011が行われていました。 この中から幾つか御紹介します。

-緑化-
いろいろな緑化がありますが、上からつるすタイプは見た目が良く、ディスプレイに良さそうでした。

image

-耐火構造のハイブリッド木構造-
これは木による耐火構造は法的な制限が厳しいため、耐火被覆として集成材を使うハイブリッド構造のモックアップが展示してありました。今度使ってみたい構造です。

image

ランチ後、ガラス棟G610で行われたセッションの最後に英語で作品の発表し、質疑を受け、無事発表を終えることができました。聴講者は外国人が多かったです。

image

その後、東京フォーラムの中庭にあった円形の展示物へ。
この展示物は化学反応によって固まる素材によってできているそうです。そして中のネットは遊具となっていました。子供だけでなく大人も楽しめそうでした。

image

1日駆け足で回りました。中庭のイベントを除いてやや閉鎖的な感じがしましたが、自らプレゼンも行うことができ有意義なUIA2011東京大会でした。

UIA2011東京大会第24回世界建築家会議


2011年8月6日

笠森観音

早朝から車で千葉県の茂原近くにある笠森観音に行ってきました。

image

天台宗の寺院で正式には笠森寺といいます。この笠森観音は巨大な岩の上に四方懸造りの観音堂が建てられています。懸造りとは、崖や急な斜面などから柱を立ち上げ、柱の長さを調整して水平面をつくり、その上に建物を建設する工法です。懸造りの寺院は例として京都の清水寺などがあげられ、他にも多くありますが、この笠森観音は本堂全体が懸造りで岩山の上に建っており、他に例がありません。急な崖の途中の岩場に寄り添うように建てられた鳥取県の三仏寺投入堂、崖の窪みに建てられた大分県竜岩寺奥院礼堂などとともに特殊な場所にある懸造り寺院として建築史的に有名です。

image

笠森観音は周りを草木が生い茂る緑深い自然公園に囲まれた高台にあります。駐車場から参道の階段または坂道を歩いて上がります。この坂道は男坂と呼ばれ駐車場から少し離れるため通る人はあまりいませんが、苔生している壁がそそり立ち大変趣があります。今回私たちは階段で上って、帰りは坂道を下ることにしました。

image

笠森観音に行く途中に幹に大きな穴があいている立派な楠の大木があります。「子授楠」と呼ばれている霊木です。

小高い山を登り、門をくぐると、笠森観音堂が見えてきます。岩山の上に聳え立つその姿は一見の価値があります。急な階段によって観音堂にあがると、360度の見事な自然林の眺望を望むことができます

実際に訪れてみると、この笠森観音堂は15mもの巨大な岩山を観音堂によって被い、その霊力を増幅させているように感じます。この特異な佇まいを目の前に、上らずにはいられない(お参りせずにはいられない)衝動にかられます。

この魅力がいわゆるアニミズムに繋がり、アニミズム信仰なしに岩山の上に本堂を建てるという困難な建築を完成することはできなかったでしょう。

階段をのぼりきると、眺望の良さも加わり、通常の礼堂とは異なる空間を体験することができました。私自身、この魅力に取りつかれ、毎年訪れています。

笠森観音
千葉県長生郡長南町笠森302
0475-46-0536


2011年7月29日

シンポジウム
~これからの「東京の住宅地」を考える~

私が現在、主査を務めている日本建築学会関東支部住宅問題専門研究委員会(以下、委員会)が主催するシンポジウム~これからの「東京の住宅地」を考える~が7月29日に建築会館会議室において開催されました。

このシンポジウムは委員会が定期的に刊行している冊子「東京の住宅地」の第4版(来年刊行予定)刊行に先立ち、「東京の住宅地」の今を報告すべく企画されました。また第4版に先行して冊子「東京の住宅地第4版パイロット版」が製作され、私も外国人居住をテーマに西葛西の状況を寄稿しています。興味のある方は読んでみてください。(2011年8月23日~25日に早稲田大学で開催される日本建築学会大会で、冊子「東京の住宅地第4版パイロット版」が販売される予定です。)

シンポジウムでは基調講演で明海大学教授の齊藤広子さんによる住環境マネジメントの視点から東京の住宅地が紹介されました。そして事例紹介ではパイロット版の中から墨田区京島地区、横浜市栄区公田町団地、武蔵野市武蔵境の住宅地についての発表が行われ、その後、討議を行いました。

image

討議の中で国交省国土技術政策総合研究所の長谷川さんが、今の日本が直面している住宅課題は世帯数の減少、世帯の単身化、団塊の世代が定年を迎えることによる税収の大幅な減少、さらにグローバリゼーションにより確実に広がっている格差問題であるという指摘をしていました。格差問題は、私の研究でもグローバリゼーションによる格差の拡大が低所得者向け住宅不足を生んでいることが明らかになっており、これまで住宅問題ではあまり語られなかった問題でありますが、今後、積極的に扱わなければならない重要な問題です。

また世帯数の減少や単身化は従来の家族構成、住み方とは大きく異なり、180度違う見方で私たちは大量生産的思想や設計を大きく見直さなくてはならないでしょう。今回の発表は住環境マネジメントが1つの論点になっていましたが、世帯減少時代においていかに良好な住環境を維持し、建物価値を高めていくかということが、今後、重要になってくると思います。住宅単体ではなく地域全体で建物、地域の価値を高め、維持する取り組みを行うことが必要不可欠でしょう。

私たちは大きな住宅課題に直面していることは明らかです。住宅研究を進めるうちに、もはや住宅とは単体での良さだけでは十分ではなく、もっと大きな視野をもって住宅課題に取り組むことが必要であると強く感じています。またシンポジウムや委員会の活動を通して、多くの人々にも様々な住宅地の課題を知っていただきたいと思っています。

シンポジウムには学生から社会人の方々まで幅広く参加していただき、ありがとうございました。今後もシンポジウムや論文などを通して、多くの人々が住宅課題を知る機会を増やしていけたらと思います。


2011年7月21日

ちひろ美術館(東京)

東京の練馬区下石神井にあるちひろ美術館に行ってきました。

画家いわさきちひろの美術館である、ちひろ美術館は長野県安曇野と東京下石神井にあります。安曇野ちひろ美術館が建築家内藤廣氏によって設計されたことは知っていて、実際に訪れたこともありますが、東京のちひろ美術館は一度も行ったことがなく、東京も内藤廣氏設計によることをその時まで知りませんでした…。

このいわさきちひろの自宅兼アトリエ跡地にある美術館はさび色の外壁が印象的な建物です。さび色が光に当たると反射光で中庭が明るい感じになっていました。大きくシンプルな平面形の安曇野とは異なり、こぢんまりとしていて入り組んだ平面形をしています。展示室をつなぐ通路からは中庭の緑が見えるようになっていて心地良かったです。展示室は3角形に近い不等辺四角形になっていましたが、鋭角をもつ展示室は全く違和感がなく、平行でない壁によってパースがかかり部屋の小ささも感じませんでした。

image

常設展と同時に企画展の「こどもの椅子展」が開催されていました。中庭が望める展示室に子供用のちいさな椅子が展示されていました。展示の椅子は座ることができ、そのため子供たちが楽しそうにあちこちの椅子に腰をかけていました。台座にかしこまって座れない椅子の展示よりも、実際に触って座れる椅子の展示のほうが椅子本来の魅力を体感できて良いと思いました。

image

ランチは美術館のカフェを利用しました。12時前から多くの人がテーブルについていました。私たちは少し出遅れたため、10食限定のおにぎりを食べそこなってしまいました…。でも代わりに注文したおやきが美味しかったです。

天気の良い日にゆったり過ごすにはもってこいの心地の良い空間で、また訪れてみたい美術館です。

ちひろ美術館
東京都練馬区下石神井4-7-2 tel: 03-3995-0612
HP:https://www.chihiro.jp/tokyo/


2011年4月16日

Don Carlo(東京)

東京の世田谷区中町にあるチリ・レストランDon Carlo(ドン カルロ)に行ってきました。

image

このレストランを開店するにあたっていろいろ建築的に相談を受け、デザイン協力してきました。そして今年の4月にDon Carloがオープンしたので招待されました。

提案した店舗ファサードのブルー外壁、ホワイトの窓枠の大きな窓が特徴的です。そして店員のエプロンをエンジ色にすることでチリの国旗の色が浮かび上がるようになっています。Don Carloは手づくりの部分が多く、窓サインのカッティング・シートは私が頑張って貼りました!

店は10人も入ったらいっぱいといった規模ですが、小さなチリといった感じで郷土色あふれています。料理はエンパナダがお勧めです。エンパナダとは南米のミートパイのことで、日本人に合う味になっています。店内で食べることもテイクアウトもでき、少人数のパーティもできる便利なレストランです。

是非、お立ち寄り下さい。

Don Carlo
東京都世田谷区中町5-16-1 tel: 03-3705-0505

space
メタボルテックス アーキテクツ Copyright © 2024 METAVORTEX
space